- バイトで稼げる給料はいくらくらいか?
- 給料はいつもらえるのか?
- 年収103万円を超えたら、扶養内から外れる?
- 着替えの時間やちょっとした残業は時給が発生しないの?
このページは、完全なバイト初心者に向けて、給料に関する疑問・トラブルへの対応方法をコンパクトに要点だけまとめたものです。
給料に関する疑問・トラブルを幅広く取り上げているので、バイトを始める前や入ってすぐの方は、一度目を通してみてください。
サラッとでも一通り目を通しておけば、後々バイトをする中で問題に直面した時、この記事を思い出して参考にできると思います。
それでは、まいります。
このページでお話すること
給料はいくらくらいもらえる?
給料のザックリした計算方法は、
「時給 × 1回の平均労働時間 × 出勤日数 = 月給」
で計算できます。
実際には、
- 税金が引かれる
- 深夜手当がつく
等の事情で、多少ズレが生じますが、
「必要な金額を稼ぐのに、どのくらい働く必要があるのか?」
「次回の給料はどのくらいもらえそうか?」
を知るには十分だと思います。
給料はいつもらえる?
給料は会社の決めた給料の支払日に支払われます。
「給料の支払日」は会社によって異なりますが多いのは25日または5日です。
そして「給料の支払日」に支払われる給料は、「支払日の前日まで」ではなく「締め日」までの分です。
「締め日」とは、会社の決めた給料の計算期間のことで、「締め日」が25日と決まっているなら、次の給料日に支払われる給料は、前の月の26日〜今の月の25日までに働いた分です。
「締め日」と「支払日」の間は10日間くらい余裕を持つ会社が多く、25日締めの場合は翌月の5日が支払日となります。
初めての給料がもらえる日
働き始めてから初めて給料が振り込まれるのは短くて10日後、遅いと1ヶ月半くらい後です。
先ほど紹介した通り、給料の支払いには締め日と支払日があり、その間には10日間くらいの間があります。
なので、あなたが働き始めた日が締め日と重なっていた場合、次の支払日(10日後)には1日分だけ給料が支払われます。
しかし、締め日の翌日から働き始めたのであれば、最初の支払日(9日後)には1円も支払われることはなく、次回の支払日(1ヶ月+9日後)まで持ち越しです。
振込の時間帯
一般的には、日付が変わった時点であなたの口座に入ることが多いです。
ただ、これは前日までに手続きを行っていた場合に限ります。
個人経営の店を中心に、お店の人が当日に銀行に行で入金するケースもあり、この場合は遅いと15時(銀行の振込受付が終わる時間)ごろまでお金が入りません。
支払日が土日の場合
支払日が土日と重なった場合は金曜日に前倒しで支払われることが多いです。
ただ、会社の規則で「次の月曜に支払い」等と定められているケースもあるので、会社の人に確認してみるといいでしょう。
年収103万円を超えたら、扶養内から外れる?
親や旦那の扶養に入っている人は年収103万(月平均だと約85,000円)を超えたら扶養から外れます。
扶養から外れるとどうなる?
扶養から外れた時のデメリットは、
- 所得税・住民税がかかる
- 親・夫の税金が高くなる
の2つがあります。
合計すると少なくとも8万円程度は税金が高くなるので、超えないよう注意して働く人が多いです。
どのバイト先にも、103万を超えそうになると、

と店長に申し出るバイト・パートさんがいます。
ちなみに、この103万円には通勤手当は含まれません。
掛け持ちでバイトをしている方は、全ての収入の合計を103万円以内に抑える必要があります。
→ 稼ぎすぎ注意!?バイトで103万円より稼ぐと扶養を外れる?
→ バイトの税金を簡単解説!確定申告は必要?源泉徴収・年末調整って何?
学生の場合は130万円までOK
学生の場合は勤労学生控除という仕組みがあり、申請すれば130万まで扶養内で働くことができます。
130万円を超えると、社会保険の扶養からも外れる。
収入が130万円を超えたら社会保険の扶養からも外れます。
親・旦那の健康保険に入ることができないので、国民健康保険に加入して自分で保険料を払う必要がある。
給料が振り込まれてない場合はどうすればいい?
給料が振り込まれてないときは、店長さんに

と聞いてみてください。
あくまでも、「わからないから知りたい」という感じで聞くのがいいです。
「給料が振り込まれてないんですけど」など、入るのが当たり前のように聞いてしまうと、あなたが勘違いしていた時に気まずい思いをします。
給料が振り込まれていない原因としては、次のようなパターンがあります。
締め日と支払日を勘違い
ひとつめは、締め日と支払日の関係をうまく理解できてないパターンです。
たとえば、ある人が20日から働き始めたバイト先は、15日が締め日で25日が支払日だったとします。
この人は働き始めて5日目に最初の支払日(25日)を迎えますが、このときは1円も給料をもらえません。
支払われる給料は、前の月の16日〜今月の15日までの分だからです。
今月の20日から働きはじめたこの人の給料は、すべて来月の25日に支払われることになります。
締め日がよくわかってないと、支払日の前日までに働いた分がもらえると勘違いしやすいので気をつけてください。
給料の支払い口座を登録する手続きが間に合わなかった
2つめは、会社の事務手続きが間に合わなかったパターンです。
バイトを始めると、しばらくして給料の振込先の口座を教えてくれと言われます。
そして、口座の番号を伝えると、会社の人が給料の支払いシステムに登録して初めて振込ができるようになります。
この過程のどこかで遅れが生じ、給料の支払い日までに口座の登録が出来なければ振込みもできません。
- あなたが口座開設に時間がかかった
- 会社の人が口座を聞くタイミングが遅かった
- 会社の人が忙しく、口座登録する時間を取れなかった
給料日に口座の登録が間に合わなかった場合は、翌月にまとめて振り込まれることが多いです。
ただ、会社によって対応は異なるので、正確なところはお店の人に聞いてみないとわかりません。
計算が合わないときは、どうすればいい?
給料の計算が合わないときですが、まず給与明細をもらっていないなら

と聞いてみましょう。
そして、給与明細を見ても計算が合わない時は、

と聞いてみましょう。
給料が計算と合わない理由としては、次のようなものが考えられます。
- 研修期間は時給が少し低い(-50円とか)
- 税金(所得税)が引かれている(源泉徴収)
- 店長の計算間違い・勘違い
もし給与明細がもらえないときは、「法律(所得税法)で事業主は従業員に渡すよう義務付けられています」と言って大丈夫です。
このホームページ(国税庁)を見せてもいいです。
それでも渡してくれなければ、労働基準監督署に相談してみてください。
給料はシフト時間分しかもらえない?若干早く出ているし、帰る際も3〜4分遅れているんだけど
多くのバイト先ではシフト開始時間に間に合えばいいのではなく、余裕を持って少し早めに来てとお願いされます。
また、シフト終了時刻ぴったりに上がれず3〜4分遅れることも多いでしょう。
この時間分の時給はもらえないのか?
結論から言うと、微妙なラインです。
現実的にはもらえないと思ってください。
法律上の決まり
法律上は「使用者の指揮命令下に置かれた状況」は労働時間とされ、給料を支払う必要があります。
つまり、会社の指示に従っている間は時給が発生します。
たとえば「前のシフトの人から引き継ぎがあるので、シフト開始の10分前までに着替えて出ること」と言われたなら、その10分間は時給が発生しないとおかしいです。
また、残業に関しても同じで、

と言われて残業した場合、本来はその時間も給料が発生します。
一方で、自分の判断で早く出たり、少し残ったケースには時給は発生しません。
遅刻するといけないので10分くらい早くお店に着いて仕事に出ても、その分の時給はもらえません。
同じように、やっている仕事が中途半端でキリの良いところまで終わらせたら3〜4分過ぎていた場合、この3〜4分は時給が発生しません。
グレーゾーンの解釈が難しい
ここで難しいのがお店の指示なのか、あなたの自主的な行為なのか曖昧な領域があることです。
お店の暗黙のルール・プレッシャーに従って、自主的に行動せざるを得ないシーンは多いです。
たとえば、着替えの時間です。
会社が仕事中は制服を着るように定めていて、その着替えは職場の更衣室で行わないといけないなら、それは労働時間になります。
しかし、持ち帰って家から着て来ても構わないのなら、会社で着替えても労働時間に入りません。
裁判ではケースバイケースで考えられ、個別具体的な事情で判断が別れます。
現実のバイトでは、グレーゾーンは給料が発生しない扱い
現実のバイトでは、そうした微妙なラインは時給が発生しない暗黙の了解となっています。
ルールを決めているバイト先の店長や責任者はもちろん、ベテランのバイト・パートさんも「そういうもの」として受け入れています。
反発しても勝てるかどうかわからない上に、勝ったところでバイト先に居づらくなるのでデメリットのほうが大きいです。
そのバイト先を辞めて他のバイトを探しても、この点に関しては同じようなバイト先ばかりなので、あまり意味はないでしょう。
腑に落ちないところがあるかもしれませんが、「そういうものだ」と受け入れるのが一番賢いです。
最低賃金が上がったら時給は上がるの?
最近は最低賃金が上昇傾向にあるので、最低賃金のことも少し紹介しておきます。
最低賃金が上がったとき、自分の時給が最低賃金を下回っているなら、時給は上がります。
というか、雇用者側が時給を上げないといけません。
一方、自分の時給が最低賃金より上であれば、時給は上がりません。
具体的に例を出すと、最低賃金が690円から700円に上がったとすると、時給690円で働いていた人は最低でも700円には上がります。
しかし、最初から時給700円で働いていた人は、最低賃金が700円になっても時給は上がりません。
最低賃金は都道府県ごとに決められており、厚生労働省のサイトで最新の金額が確認できます。
ルーズな店長さんは最低賃金が上がっても、そのことを知らない可能性があるので、もし最低賃金以下の時給しか貰っていないなら「すみません、○月から最低賃金が上がって、今の時給だと最低賃金以下なんですけど」と聞いてみましょう。
最低賃金が改定された後から、いままでの分の差額も支払ってもらえるはずです。
もし、時給を上げてくれなかったら、労働基準監督署に相談でOKです。
最後に
日本にはお金に関する話を、
- いやらしい
- 露骨すぎる
とみなす風潮があり、それに引きずられてお金に関わる質問をすることに抵抗を感じる人も多いです。
しかし、アルバイトはお金を稼ぐための行為であり、お金の扱いを気にして当然です。
正当な対価をもらうのは、がめつい行為でもいやらしい行為でもありません。
当たり前の権利です。
給料に関してわからないことがあったら、遠慮なくバイト先に質問してみてください。
ちゃんとした店長さんなら、丁寧に説明してくれるはずです。
逆に、店長さんがうやむやにしたり怒ったりする場合は、何か言えない事情がある可能性が高いです。
見切りをつけて他のバイトを探した方がいいかもしれません。
→ 【バイト辞めたい】辞めるタイミングと、辛い現状を変えるためのヒント